ランニング フォーム 改善! 骨盤 肩甲骨 姿勢 習慣 など

ランニングフォームの改善に役立つ教本や関連本を紹介、フォームを進化させて走力を上げましょう!

ランニング教本: 「型破り マラソン攻略法 必ず自己ベストを更新できる!」 岩本能史 著

体験的、実証的なマラソン練習法のノウハウが詰まっています!さらにフォーム改善のヒントも盛り込まれています!

  

 今回は、新書で写真などは少ないのですが、フルマラソンでのベストを出すためのポイント練習を具体的に説明しているテキスト的内容です。しかも、そのメニューは多くはなく2つのポイント練習に絞ってあります。
 一つは、15キロのビルドアップ走。はじめの5キロはレースペース(フルマラソンで狙うタイムの平均ペース、4時間以内のサブフォーであればキロ5分40秒ペース)、次の5キロでレースペースより1分短縮、最後の5キロでレースペースより1分半短縮するというものです。実際やってみましたが、かなりきついです。そもそもの目標タイムの設定によってもきつさは違うと思いますが、最後の5キロでペースをアップするのがきつく、その前のペースを維持するのがやっとでした。でもきついからこそのポイント練習なのでしょう。
 そもそもポイント練習を意識したことはなく、走り始めて5年くらいにはなりますが、普段はジョギングしかしていなくて、意識しているのは「今日は何キロ走ろうか、何時間走ろうか、どのコースを走ろうか」くらいでした。でもビルドアップ走に臨んでみて新鮮な感覚を感じました。いつものコースを走っていても引き締まる思いがします。
 次のポイント練習は峠走。これは住んでいる場所によって実践するにあたってのハードルが異なります。自分の場合は住まいが東京の下町なので、峠までの移動は近くて1時間半程度かかります。なので、今のところは、身近なところで坂道を3往復することをジョギングコースに組み込んだりしています。
 でも、以上の2つのポイント練習によってベストを更新できるというのは、いろいろなメニューをこなすよりかなり効率的だとは思いますし、サラリーマンでも何とか継続できるボリュームです。以下、参考になった部分の本文を紹介します。

 

スポーツの動作の多く、とくにマラソン反射を利用したものです。この場合の反射とは、脳を介さないで筋肉を動かすことを言います。その典型が「伸張反射」。筋肉は急に伸ばされると反射的に縮もうとします。なぜなら筋肉は急に伸ばされると切れてしまう恐れがあるからです。・・・伸張反射の速さと強さを磨くために、ランナーは日々、走っているのです。・・・ランニングでも・・・下半身から体幹にかけてのたくさんの筋肉の「伸張反射」をうまく利用して「ラン反射」を起こしています。

 この「ラン反射」というキーワードが本文中、いろいろなところで何度も出てきます。普段、ジョギングなどで走力を上げようと走っているレベルでは、持久力と筋力を上げようという意識しかないと思います。しかし、ビルドアップ走などを実践するとなると走りにテクニカル的なコントロールの意識を取り入れないときつい、というか無理です。その意識のひとつがこの「ラン反射」でしょう。この反射の強度のコントロールでペースを変化させることを意識するとビルドアップ走ができそうです!

  

猫背の人は肩甲骨を寄せて、背筋を伸ばして胸を軽く張ると骨盤が自然に前傾します。骨盤の前傾とはお尻の穴を後ろに向けるような傾きです。

 肘をに大きく振る反対側の骨盤が大きく動きストライドが伸びていきます。このようにストライドを伸ばすことがペースを上げる近道なのです。

 肩を回すと「ラン反射」で骨盤がひねられて脚が前へ伸びるのですが、脚の付け根である股関節は骨盤の真下ではなく両サイドにあるため、両脚がランニング時に描く軌跡は2軸ではなくX軸となります。

  フォームについてのポイントは、以上のように指摘されています。この中で特に参考になったのは、骨盤の前傾を確認する際に、お尻の穴の方向を意識することです。骨盤の傾斜って、客観的に横からは自分で確認できないものですが、確かに肛門の向き(または尾骨の向き)を意識するだけで骨盤の傾斜方向はわかります!

 ランニングは複雑系のスポーツであり、多彩な体力の総合格闘技ですが、中でも4つの要素がパフォーマンスを大きく左右しています。具体的には、①推進力(大殿筋、ハムストリングス)、②心肺機能③素早い動き(フォーム:ラン反射を活用した、ストライドを伸ばした速い動き)、④着地筋大腿四頭筋)。

 峠走は、上りで推進力と心肺機能下りでフォームと着地筋という具合に4つの要素をバラバラに(バランスよく)鍛えられるという点で理想的なトレーニングである。

 上りでもっとも重要なのは、足元を見ないこと。上りでは平地よりもスピードが出なくて進みませんから、思わず足元に視線を向けます。でも、それは避けてください。

 上り方のコツをもう一つ挙げるとしたら、上体を前に倒して腰を入れて骨盤を前傾させること。上り坂で腰を入れて着地すると足首が過剰に屈曲します。すると、かかとが斜面に着く前に、アキレス腱が切れないように「ラン反射」が働きますから、無駄な筋力やエネルギーを使わないで上ることができるようになります。

 下り坂の得意なランナーの共通項:平地で走っているときよりも拳の位置が下がる平地を走っているときと同じように地面と垂直に移動している。

  峠走が走力を上げるというのがとてもよくわかりました。実際、自分も以前に「奥武蔵グリーンラインチャレンジ」という高低差800mのフルマラソンを走った約2か月後の大会で大幅に(約20分短縮)自己ベストが更新できました。その時も「奥武蔵」がとてもしんどかったので、多分、この時に筋力が強化されて程よい期間があっての大会なので、走力があがったのだなとは思っていましたが、この本を読んで具体的に強化された要素がわかりました。また、それらの要素を意識しながら峠走に臨めば、より効果が期待できるとも思いました。

 30キロ走をするならセット練で:練習はふつう1日単位で考えますが、2日連続で行うことでトレーニング効果を高める方法です。

 最後に、この本のメイン(ビルドアップ、峠走)ではありませんが、実践してみて、とてもよかったのがセット練です。普段、自分一人で30キロ走るのは時間もかかるし、精神的にしんどかったので、フルマラソンに臨む2か月や1か月前に小さな大会(主に公演などでの周回コース)で30キロ を入れてみました。しかも土曜日の大会など翌日も休日の日程で。そして30キロ走った翌日に10キロをいつも走っているようなマイコースで走ってみました。普段、10~15キロくらいしか走っていない自分にとって30キロ走った翌日は、脚がとても重たく、もちろんバリバリの筋肉痛です。よって最初の2キロくらいは脚を引きずりながら走っているような状態で平均ペースを大きく下回るペースです。が、しかし、走りながら意識もしますが、半分無意識に筋肉痛の影響が少ないフォームに切り替わってくるのです。具体的には前腿(大腿四頭筋)の筋肉痛が一番つらいので、前腿を刺激しないフォーム(着地)を身体が自然に探るのです。そしてそのフォーム(着地の仕方)が身についてくるとペースもほぼ普段の平均ペースまであがったきたのです。なるほど!30+10のセット練はスタミナ的な強化にも増して効率の良いフォーム(着地の仕方)を身に付ける、または確認できるとても意味のある練習なのでした!

 

型破り マラソン攻略法 必ず自己ベストを更新できる! (朝日新書)