ランニング フォーム 改善! 股関節と肩甲骨を動かそう!

ランニングフォームの改善に役立つ教本や関連本を紹介、フォームを進化させて走力を上げましょう!

ランニングフォーム考察本:『「大転子ランニング」で 走れ!マンガ家 53歳でもサブスリー』 みやすのんき 著

みやすのんき先生 ランニング3部作、第1作目と2作目のまとめ⁉

 

「ひぃこらサブスリー」「大転子ウォーキング」に続く第3弾は、フォーム改善の内容的には前著2作の内容と重複している部分も多くあるので、まとめ的なものとの印象を受けます。が、流れとして前著を既読しているとより理解が深まると思います。
 4章から成り、第1章はお決まりの感がある、ランニングフォームの既成概念や間違った指導法の指摘。第2章は「ひぃこらサブスリー」後の再度のサブスリー達成体験記。第3章は具体的な「大転子ランニング」のフォームの説明でこの本のキモ。第4章は、ダイエットについてで、やはり既成概念や間違った指導法を指摘して、著者の体験をもとに理論的に解説しています。
 「ひいこらサブスリー」とかぶる部分は主に第1章で、間違った指導法の指摘ですが、新たな指摘や表現もあります。
 「大転子ウォーキング」とかぶる部分は第3章のスローシザースの部分です。ただし今回はウォーキングではなく一応走りです。シザース動作を身に着けるためにスローな動作から入るというものです。のでポイントはほぼ大転子ウォーキングとかぶります(伸張反射の部分が追加ポイントとなる)。
 第3章の「大転子ランニングのススメ」では、大転子ランニングのフォームを場面ごとに5つに分けてイラストとともに詳しくポイントを解説してあります。分かりやすいようですが、やはり走りながらこれらのポイントを意識するのは困難です。それよりは著者が各章(といっても1章と3章)で指摘しているポイントを一つずつ意識して、身につけたら次、というほうが無難だと思います。
 それでは、各章からポイントとなるフレーズを拾ってみます。

 

第1章:間違いだらけのランニング意識に「喝!」

  • たいていの人は、歩く姿勢の延長線上に走る姿勢がある。歩く姿勢が悪い人がランニングになるといきなり美しいフォームになる、ということはない。
  • 呼吸は意識的にも無意識的にも対応できる半随意筋運動。ウォーキングやランニングの腕振りも同様に、半脊髄反射運動。
  • 腕振りの主な役目は上体の免振装置。足の大きな動きがもろに上体に伝わって頭や胴体が揺れてしまうのを、肩甲骨を含む腕を相対的に振ることで振動を吸収する。
  • 腕を振って走ると肩を支点として遠心力が働き、タイミングが合致すれば身体を押し下げる効果がある。
  • 「腕は長いし重い。だからなるべく小さく畳まねばならない。・・・そして肘から先は回すんだよ。縦に振るんじゃない。」(ケニアの友人より)

 

第3章: 大転子ランニングのススメ

  • 簡単にいうと、そこそこのパワーとそこそこの柔軟性、そして筋肉のスイッチのオンオフのタイミングをピッタリ組み合わせることができるのならば、速く走れる。
  • 正しい体幹の使い方は簡単。「ひならない。ねじらない。
  • 実は歩く場合も走る場合も、骨盤は開脚した脚とは逆向きに切り替えていなくてはいけない。
  • 長時間のランニングには上体も含めた疲れない楽な姿勢が大切。骨盤の真上に頭の重心があることが重要。
  • ストレッチ・ショートニング・サイクル(SSC=伸張‐短縮サイクル)はバネをつけるためのジャンプ系のトレーニング、プライオメトリクスで高められる=ケンケンなど。
  • スローシザース:右足が着地する前に左膝が前に出る動きを意識=踏み込む時の左右の膝の切り替えを、必ず意識する。
  • 支持脚は着地と同時に真上に跳ぶ感じ。前に進むのは遊脚の振り出す重みです。

 

 上の「骨盤は開脚した脚とは逆向きに切り替えなくてはいけない」という意味が最初は、ランニングやウォーキングの動作として理解不能でした。最近になって(読んで1年後くらい)理解できてきました。脚を前に前に出そうとすると、この動作は理解不能です。脚を腸腰筋など(インナーマッスル)で引き上げることを意識すると、自然と骨盤が引けて、その動作の意味(前後開脚の動きと骨盤の向きが逆)が理解できます。
 また、姿勢のポイントの頭の位置もなるほどです。どうしてもフォームを意識すると目線が下(足元など)を見てしまいがちです。そうすると自然と姿勢が崩れてしまうのですね。

 

あとがきにかえて

  • 自分にどこまで時間とやる覚悟があるのかを明確にしましょう。これは根性論ではありません。根性や気合いをいうものは持続性がありません。覚悟とは計画を立てて実行するものです。

  •  継続することに強い意志はさほど必要ありません。重要なのは「習慣化すること」です。習慣化できるような環境の中に自分の身を置くのです。 

  タイトルの「マンガ家」というキーワードで、ライトなイメージが浮かんでしまうのですが、3作ともにかなり理論的な内容であり、走りに対してシリアスです。特に上記の「あとがきにかえて」にあるコメントを読むと、ランニングというよりもすべての習い事や会得したいことにあたる際の格言的な発言だといえるでしょう。果たして第4弾はあるのでしょうか。「55歳でもサブスリー」でしょうか。楽しみに待ちましょう!

 

「大転子ランニング」で走れ! マンガ家 53歳でもサブスリー