ランニング フォーム 改善! 股間節、体幹を使って走ろう!

ランニングフォームの改善に役立つ教本や関連本を紹介、フォームを進化させて走力を上げましょう!

身体操作教本 「世界の最新医学が証明した 究極の疲れないカラダ」 仲野広倫 著

「究極の疲れないカラダ」を維持してマラソンを楽に走ろう!

 

  時々職場で終業の時間が近づくと「あ~、疲れた~」と言ってカラダを伸ばすような動きをする人を見かけます。心の中で「座っているだけなのに何でそんなに疲れるんだよ!営業なんだからもっと歩き回って疲れろよ!」と思ったりしていました。
 しかし、前々回の記事(「座りすぎ」が寿命を縮める)や今回の本を読んでみて、長時間座っているからこそ、疲れるし、常習化すると疲れやすくなるということが理解でき、今後終業時に疲れたと声を発する部下がいたら、「じゃあ、動けよ!」と言ってしまいそうです⁉

 本書を読んでみて、改めて「疲れる」ってどういうことなのかを考えさせられました。座っていようが、立っていようが、寝ていようが、同じ姿勢を長時間維持することによって筋肉が硬くなることが主なコリや疲れの原因なんですね。

 

 それでは、本書からの抜粋を一部シェアしてみます。

「はじめに」より

 現代人のカラダが疲労し、弱っていくパターンは決まっています。座る生活が多いため、腰や股関節まわりの筋肉が疲れてきます。すると、股関節の動きが悪くなり、骨盤が不安定になって猫背になります。
 型に流し込んだゼリーのように、いわゆる老人の姿勢が定着してしまいます。

 :現代人は座る生活なので、股関節前の筋肉が短く硬くなり、お尻の筋肉は使われずに弱くなる。骨盤まわりが不安定になるのでその上の背中は丸くなる。
 ⇒首が前に出て、ひざが曲がった教科書どおりの老人の姿勢が完成する。

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 ・・・機能運動性を高める運動を日常のちょっとした合間におこなうだけで、究極の疲れないカラダは簡単に手に入ります。

 出ましたね、「座る=不健康」の方程式! 姿勢に注意するとともに股関節前の筋肉やお尻の筋肉を時々リリースすることが必要なんですね。 

 本書では何度も出てくるキーワードですが、「機能運動性」って聞いたことがないですよね? ネットで検索しても本書からの引用しかヒットしないので著者が作った用語なのでしょう。定義は本書でも説明されていますが、「柔軟性(関節の可動域)、安定性(筋肉の強さ)、バランス(動きの協調性)の総合得点で、カラダを動かしたいように動かす能力」ということです。この機能運動性を維持するのに著者がおススメの運動が第3章に紹介されていますが、確かに簡単な運動です。

 

 第1章「世界の最新医療が解き明かす疲労の招待」より

軟部組織のリリースをする
②カラダの正しい使い方を知る
③足腰の強さとバランス感覚をつける

 こうして一生動ける疲れないカラダが手に入ります。・・・・

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 本書で紹介している方法を実践することで、最低限日常生活を元気に過ごせるだけの機能運動性を維持することができます。

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 「虫歯治療は視力が落ちたときに眼鏡を出すような一時的な対処でしかありません。大切なのはこれから歯を守るために、歯茎のケアや正しい歯磨きを患者さんが継続できるかどうかなのです」
 お話を聞いて、私たちの医療も痛みをラクにすることは治療の一環でしかなく、ほんとうの目的は根本原因を突き止めて、患者さんが将来痛みのない動けるカラダをつくることではないかと思いました。

 「軟部組織のリリース」って具体的には股間節や肩甲骨まわりの筋肉のリリースでしょうから、ランナーにとっても重要な部分となります。今までは準備運動で「ストレッチ=筋肉を伸ばす」感覚でいましたが、これからは関節を動かしてリリース感覚を身につけたいと思います!

 

 第2章「日常の動作だけでカラダは疲れてしまう」より

 腰については屈曲(曲げる)回旋(ねじる)動作が椎間板を壊すメカニズムだと、長年のリサーチから結果が出ています。急性の椎間板ヘルニア以外は、背骨をまっすぐにして正しい腰の位置にすれば、腰痛のリスクは格段に減ります。
 ・・・・1回の診療でどんなに効果的な治療をするよりも、トレーニング方法を教えるよりも、正しい体の使い方を教えるほうが価値は高いのです。

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 デスクワークをされている方は、できれば30分に一度は椅子から立ち上がりましょう。歩くとさらに効果的ですが、立つだけでも負担は格段に軽減されます。
 また、痛みはなくても予防のため、仕事で座りっぱなしになってしまう人は、朝、夕、週末などに適度にカラダを動かすことを心がけてください。

  本書のいう「正しい体の使い方」とは、主に腰を曲げたりねじらない動作です。そのコツは「股間節を使う」ことにあります。これまたランナーに重要なポイントですよね!

 

第3章「疲れないカラダを手に入れるたった1つの方法」

片足立ち筋肉リリース(1日3セット、毎日おこなう)

 腰痛の人は電気治療をしたり、腰にさまざまな処置をします。しかし、前太ももの筋肉をリリースして、股関節のロックを解かなければ腰痛は解消されません。人間のカラダはまず軟部組織(筋肉や靭帯)が癒着し、次に関節可動域の低下が起こります。負荷がかかり、硬く癒着した筋肉を動かすことで血液循環を改善させ、よく動くようにするのです。・・・

 まず股関節まわりの筋肉を触って、筋肉に硬いところがないかチェックします。押してみて痛いところが見つかったら、その場所を指で押しながら反対側の足で片足立ちになり、前後に5回足を振ってリリースします。その後また別の痛い場所を探して同じように5回リリースをします。・・・

 腰まわりより足まわりの筋肉の癒着をとったほうが、腰椎の圧がリリースされて腰の痛みがラクになります。

  「片足立ち筋肉リリース」って動作としては、片足立ちで浮かした脚の股関節部分を指で押して脚をプラプラするだけです。自分の感覚では、いかに脱力するかが重要です。力みがあると「リリース」にはなりませんからね。

 

椅子スクワット(両足10回、片足10回×3セット 推奨3日置き)

・・・両足でカラダを支えながら、ひざと股関節を曲げる全身運動です。正しいフォームでできない人は、できないくらいまでカラダが衰えている証拠です。・・・
 ひざが「内側に入る」「外側に開く」「前に出る」、どれもスクワットをするときに典型的な機能障害です。俗に言うランナーひざ、ジャンパーひざになる可能性もありますし、半月板や靭帯の故障リスクもあります。
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 ひざの前方に痛みがある人は、前に出すひざの使い方を変えるだけでも痛みが軽減します。ポイントはひざではなく、股関節を動かすように歩いたり、スクワットなどで機能運動性を高めることです。ひざの間の軟骨である半月板やひざの軟骨を痛めるのも基本的にはこの機能障害が原因です。

 「椅子スクワット」もその名の通り、椅子から立ち上がるだけの動作です。手のひらを外側に向ける(肩甲骨を寄せる)のと、前傾した背筋をキープしたまま立ち上がることがポイントです。要は股関節を動かすことがポイントだと思いますので、椅子がなくとも膝を深く曲げない=膝をスネより前に出さないスクワットでもよろしいかと思います。

 

 以上で主な抜粋終了です。
 続く第4章では、上記(第2章、第3章)で説明のあった正しい体の使い方やエクササイズをモデルを使って写真で詳しく解説してあります。
 最後の第5章ではQ&A形式で筋肉骨格系の健康常識の解説となります。例えば最初のQ&Aは、

Q. より高くジャンプができるのはどちらでしょうか?

❶しっかり30分かけてストレッチをした人
❷その場でいきなりジャンプをした人

 ランナであれば答えは知っていますよね(答えは❶)、静的ストレッチはウォーミングアップには向いていないことは。

 本書を読み終えてわかったことは、単純化すれば、「究極の疲れないカラダ」を手に入れるには「股関節をリリースして股関節を使う動作を意識する」ということがわかりました。次に背中側の筋肉を時々刺激することでしょうか。座っている間は前側の筋肉が縮んで固まりがちなので「背中側の筋肉を収縮させる」=「前側の筋肉をリリースする」ことになります。「椅子スクワット」で手のひらを外側に向けて肩甲骨を寄せるのはそのためなのでしょう。

「股関節と背中側の筋肉を使う」、まさしく理想的なフォームを目指すランナーの必須項目ですね!

  

世界の最新医学が証明した 究極の疲れないカラダ