ランニング フォーム 改善! 股関節と肩甲骨を動かそう!

ランニングフォームの改善に役立つ教本や関連本を紹介、フォームを進化させて走力を上げましょう!

トレラン教本:「サブスリー漫画家 激走 山へ!」 みやすのんき 著

トレランの世界へ誘われること必至!イラスト+写真の豊富な体験記!

 

  みやすのんき先生(マンガ家の先生というか、ランニングの先生ですよね)の新作(2018)は「トレイルランニング」の世界。しかも富士登山競走ハセツネCUPフルサブ3に同時(同じ年に)チャレンジするという内容。ということは次は海外のウルトラか?と思わせるほど、ハンパない体験記です!
 基本的には各レースのチャレンジに向けての練習内容とコースを詳しく紹介しながらの体験記です(第2章:富士登山競争、第3章:ハセツネCUP、第4章:つくばマラソン)。その前に第1章でトレイルランニングの基本的な走り方(歩き方含め)が豊富なイラスト(マンガ)とともに丁寧に紹介されています。
 第1章のはじめは、前々々著の大転子ウォーキングのおさらいからはじまります。そして山の登り方⇒下り方、山の走り方へと続きます。やはり基本(大転子ウォーキング)ができていないと応用動作に入れないということでしょう。大転子(もしくは股関節)から動かす意識は基本中の基本!
 また、今回感じたのは、スピードハイク(山の歩き方)やウルトラスピードハイク(山の走り方)のイラストでの解説が、前著までのランニングフォームや歩き方の解説よりスッと頭に入ってくることです。歩き方や走り方って無意識で行われている動作であって、意識しすぎるとギクシャクしてしまう面があり、改めてその動作を解説されるとすぐに呑み込めない感じがあるのでしょう。それに比べ山の歩き方や走り方は普段の動作より特殊な動作となるので、実践できるかは別としてもスッと頭では理解できるのだと思います。

 

 それでは、内容を一部抜粋させていただきます。

 

大転子ウォーキング

・遊脚の振りはじめは膝内旋、着地前にやや外側を向く。
・太腿や膝、足首などを後ろに向かわせる意識は一切持ちません。着地した足はすぐに前に向かわせます。

  膝の内旋~外旋は、股関節を動かすための予備的動作だと感じています。膝の向きを意識しすぎると、どうしても内股やガニ股気味になってしまいます。つま先を前に向けたまま膝の向きに意識を払いつつ、より根元意識の股関節からの動きに意識を向けていくと内股やガニ股を防げるかと思います。
 後ろに向かわせる意識をもたない=地面を蹴る動作を防ぐことになるのでしょう。シザーズ動作(体の前で脚を回転させること)を引き出すポイントですよね。

 

 

山の歩き方 スピードハイクをに身につけるー登り編

・正しい姿勢は、踏み込んだ前足の真上に頭が位置するような前傾姿勢
・但し頭を前足の膝より前に出してはいけない
・着地した前足のつま先より膝が前に出てもいけない

ハムストリングス使用のスクワットのように、少しお尻を後ろに引く。それによって作用線が足裏から膝を通るようになり、格段と前足の膝への負担は下がります。

・腸腰筋スイッチを入れるには、脚を上から下へ半円を描くように下ろす事をイメージして、瞬間的に持ち上げるようにします。支点となるのは股関節です。
・また、腸腰筋にスイッチを入れる場合に重要なのが骨盤の前傾。といっても骨盤だけを反るのは姿勢を意識しづらく、また腰椎を痛める危険性があります。胸を張りお腹を前に出すようにすると骨盤は勝手に前傾します。
 ・骨盤が前傾して腸腰筋スイッチが入ると膝下は折り畳まれるように前に向かいます。

・登り道では振り戻し局面がなくなるために足は二本のライン上を歩く
・勾配がきつくなるとナンバ歩きになる

 ハムストリングスを利かすスクワットとは?と思われる方もいるかもしれませんが、百聞は一見に如かずです。以下の動画をとりあえずチェックしてみて、そして実践してみてください。

 いかがでしょうか。このスクワットを実践することによって股関節に対する意識も高まると思います! 

 また、ランニングマガジン クリール(2017年3月号)において、みやすのんき先生が特集記事「本当に効率のいいフォーム」(15ページの「みやすMEMO」)でもこのスクワットについてイラストとともに解説しています↓

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山の走り方 ウルトラスピードハイクを研究するー基本編

足は着地する時に外向きになるのが基本
・ただこれはガニ股とも違います。(足の)指先の方向を外向きに着地させるのではなく、つま先はあくまでまっすぐ、踵が内側に入り込むように着地するのが正しい足の挙動

 ここに指摘されている足の挙動とは、大転子ウォーキングの膝の内旋・外旋と同様、着地での足の傾き股関節の動作を誘導することだと思います。自分は、スキーのエッジを利かせるような主観的感覚がこの足の傾きでした。 ただし、末端意識はきっかけであって、股関節の動きに意識を移していくことでなめらか動きになっていくように感じます。末端意識が強いままだと冗長した動きとなりギクシャクしてしまいます。

 

 

山の走り方 ウルトラスピードハイクを研究するー下り編

・舗装路の坂道の下り方:着地感覚は大切で前足部を前にやや滑らすように(結果的に舗装路だとクリップする事が多いのですが)着地します。

・怖いから腰が後ろに引けるのは人間の正しい反応:スキーの姿勢を思い浮かべてください。股関節と膝を「く」の字に曲げて腰を引いてクッションの効く姿勢を取る事でスピードのコントロールを容易にします。上半身は前傾姿勢を取り、かつ胸を張る。スキーの姿勢はそのままトレイルランニングの下りにおける基本姿勢として応用できます。

・後ろ足が少し上の段差に残るような意識を持ちつつ下るのです。身体を放り出すのではなくコントロールします。
・前方に飛んで着地しようとしてはいけません。後ろ足で地面を捉えつつ、段差真下に着地するようにイメージします。いちいち上に弧を描いて跳ぶより身体の移動距離が少なくなります。つまり速くなります。といっても傍目からは結局跳んでいるし、そんなに変わらないように見えるかもしれませんが、大切な意識です。

 下りの山の走り方で「スキーの姿勢」が登場しました! 足の傾きや膝の内旋→外旋もスキーを操作する動作がヒントだと自分はイメージしていましたが、下りでは正にスキーの姿勢そのものが重要な主観イメージになってくるようです。
 また、 後ろ足についてのイメージが指摘されています。平地では意識してはいけない「後ろ足意識」ですが、下りのハイスピードに対応するには必要なイメージなのでしょうか。ただし、上にあるようにやはり蹴るのではなく、「捉えつつ」くらいのイメージですね。

 ここまでが(第1章)、トレイルランニングのフォームの検証です。トレラン以外でも、坂道を走る場合も含め、とても参考になると思います!

 

 そして第2章で富士登山競走、第3章でハセツネCUP、第4章でつくばマラソンサブ3の体験記(本のメイン)となっていくのですが、何よりもリスペクトしてしまうのが、漫画家とは思えないそのストイックな練習方法↓

・最初に舗装路を15㎞ほど走ってから高層ビル階段を50階×2回
・アップダウンのある公園の土道を20㎞走った後に岩場でバランスウォーキング
・最初に舗装路を15㎞ほど走ってからトレッドミル斜度15%で60分歩き 

  しかし...高層ビルで自由に階段を使えるところを見つけるのは困難だと思います。自分の住まいが高層マンションであればいいけど。東京タワーの外階段が土日に解放されているようですが、展望料金がかかるし、駆けあがっていたらカップルとかから白い目で見られるでしょうし、現実的にはトレラン練習への活用は無理でしょう。自分の住まいの周りでは、歩道橋を繰り返し駆け上がるしかないかな...

  第2章~4章のレースの体験記は写真が多く、もちろん抜粋できなので、本書をお読みください。臨場感たっぷりの文章と豊富な写真や地図で、自分が参加しているかのような錯覚にとらわれます!

 第4章の「全ては繋がっている!55歳のサブスリー挑戦の舞台へ」に体験にもとずくランニングフォームに関する記載があるので、抜粋させていただきます↓

骨盤の位置を修正して大転子を前に出すように意識すると、かなりいい感じで地面反力を感じるようになりました。5mほど先の地面からおヘソを斜め下に糸で引かれているイメージです。ビタッと地面を水平移動するような感覚になりました。・・・他にも腕振りの角度調整ターンオーバーのタイミングなど短い距離を走って微調整しました。

  「骨盤の位置を修正して」とはどういう修正でしょうか。骨盤の位置を前傾(やや腰を引くような)にしたのでしょうか。詳しく知りたいところです!

 

とにかく股関節を動かし、バネがなくなってペタペタとしか地面につけなくなった膝下を前にとにかく進ませます。ストライドが出ないので普段185程度のピッチ195まで上げて対処。

  つくばマラソン後半での表現です。しかし、普段、185spm程度のピッチって速い回転ですよね。それをマラソン後半に195spmまで上げるとは!どのような主観イメージがあれば、それほどの回転数を維持することが、しかもツラい局面でできるのでしょうか?スピード練習の賜物なのでしょうか? コツや良いイメージがあれば知りたいところです。

 

 

 ちなみに以下は、みやすのんき先生の前著の記事(出版年順)です。

 

 

 

 

 

サブスリー漫画家 激走 山へ! みやすのんき 著