ランニング フォーム 改善! 股関節と肩甲骨を動かそう!

ランニングフォームの改善に役立つ教本や関連本を紹介、フォームを進化させて走力を上げましょう!

ランニング教本:「マンガでわかる新しいランニング入門」中野ジェームズ修一 著

やはり、マンガは分かりやすい!初心に戻ってチェックしてみる!

 

 以前に「マンガでやさしくわかるアドラー心理学」という本を読んでみて結構おもしろかったので、今回この本(マンガでわかるシリーズ)に手が伸びてしまいました。やはり、よくできているというか、考えられています。
 まず、マンガでの登場人物と大筋です。主人公はダイエットをきっかけにランニングを始める女子(カワイイ系30歳)で超初心者。で公園を走り始めてくじけているところで、会社の先輩男子(イケメン系32歳、フル1回経験者、サブ5目標)に会って一緒に走り始める。そこで著者である中野ジェームズ氏が本人役で登場し、この2人にボランティアでランニング指導を始める。中盤で2人の会社の上司でもある部長オヤジ(禿げ上がり系50歳、中級者、サブ4目標)に公園で会い合流、生徒に加わる。そしてみんなでフルマラソンに各自の目標(女子は完走)に向かって臨むというもの。
 どうです?ズバリ自分に当てはまる登場人物がいないとしても、年齢とか性別は別として、どれかには当てはまりそうですよね。マンガって登場人物に感情移入することで臨場感が高まりますので。なかなかの登場人物設定です!
 本のタイトル(入門)からして初心者が読む場合が多いと思いますが、初心者といってもこれから走りはじめようとしている超初心者もいれば、1回はフルやハーフを完走したけど果たして自分の練習方法は正しいのか、ただジョギングだけしていて記録が伸びるのか不安だと感じている初中級者もいるでしょう。さらに市民ランナーの中心構成要素であるオヤジランナーも中級者として登場させるのです。コーチがサブフォー以上の上級者になるので、市民ランニングのほぼ8割方はカバーしているといえるでしょう!

 

 さて、本文よりポイントを抜粋してみます。

 

では、初心者はどのように走ることが正解なのでしょう? 正解は、「苦しくなったら、歩く」です。・・・しばらくは「ウォーク(歩く)&ラン(走る)」を繰り返し、少しずつ走る距離を増やしていけば問題ありません。1~2ヵ月も続けていれば、筋力の底上げがなされ、体脂肪も2~3%ほど落とせる場合もあると思います。

  超初心者の最重要ポイントです!自分も走りはじめは1㎞も走れなかったので。以下、自分の話...
 40歳となって体力の落ち込みをヒシヒシと感じ始め、とりあえずジョギングしようと近所の用水路を埋め立てた道路沿いの公園を走りはじめたのですが、5分と走り続けられず、しかもその後に膝を痛くなり松葉づえをつくハメになってしまったのです。
 その後にこれではダメだと膝の痛みが消えた後に徐々にジョギングを始めました。今度は道路沿いの公園を1ブロック走り、1ブロック歩きの連続を約30分繰り返しすようにしました。週末中心でしたが、早起きできた時には朝も。音楽を聴きながらモチベーションを維持しました。そして、1ブロックごとが、2ブロック走り1ブロック歩きに、次には3ブロック走りと...走れる距離が伸びてゆき、ついにはノロノロですが、30分間走り続けるようになったのです。距離にして4キロ~4.5キロくらいだったと思います。
 その後は、GPSウォッチなども購入し、PCで自分の走行データが可視化でき、モチベーションが上がりどんどん距離が伸びてゆき、ついには10キロ走れるようになり、その後はハーフ、フルと大会に参加しランニングにどっぷりとつかるようになっていったのです。
 振り返ってみても、最初のラン・ウォーキングの繰り返しをしていなかったら、マラソンに挑戦することは生涯なかったことでしょう。

 

人間のカラダは、骨格や関節の状態、筋肉の量や柔軟性が人それぞれに異なります。そして、カラダはその状態に合わせ、動きやすいように動くものなのです。・・・走ることでカラダに痛みを感じる場合、それはフォームの問題ではなく、カラダの問題。つまり、修正すべきはフォームではなく、カラダのほうなのです。

 上記の引用部分には、はっとさせられました。ランニングフォームを改善し、理想のフォームを手に入れるには、フォームそのものの外観をいくら模倣してみても、身体の使い方が身についていなくては意味がないのでしょう。言い換えれば、身体の使い方が身についてくれば、フォームも自然と改善されるのでしょう。そのことを端的に指摘されています。
 ただ、知識として、またビジュアルとして理想的なランニングフォームを自分なりに捉えておくことは大事だと思います。上記のようにカラダが変わってきて自然と走り方が変わってきたときに、「あぁ、こう走ればいいのか」とか「このフォームで走ったほうが楽ダナー」とか感じ時のヒントになるからです。

 

時速8㎞くらいのゆっくりペースで走り慣れてくれば、苦しいのは最初の10分程度、距離にして2~3㎞を越えたあたりで、息苦しさはなくなってくるのです。個人差はありますが、最初の苦しい10分程度をガマンすれば、あとはラクになります。

  これも初心者には貴重な情報だと思います。走り始めの人が「外に出て走り始めれば30分でも1時間でも走ることができるけど、なかなかそれができなくて。」とか言っているのを聞いたことがありますが、走り始めの苦しさに対する逃避が含まれていると思います。
 自分も家を出ていきなり走り始めるこてはせず、公園まではリラックスできる音楽を聴きながらウォーキングを10分くらいして、関節の動きや足裏の圧力を感じながら身体を少し温めてから走り始めます。
 継続させるコツは外に出る前に今日は「○○Km走るぞ」とか「○○時間走るぞ」とかあまり決めないことです。逆に走り始めて調子が悪ければ30分でもいいと思いつつ走り始めると1時間、1時間半と結局走ってしまいます。とにかくランニングに入る前の、自分なりの身体を動かすルーティンを決めるといいと思います。

 

では、一番効率良く脂肪を燃やすことができるペースとは、どれくらいなのでしょう? それは「ややきつい」と感じるペースです。「ちょっときついけれど、走り続けられないことはない」というペースが、一番脂肪が燃えます。

  マンガの主人公がダイエットをきっかけにランニングを始めたこともあって、上記のようなアドバイスとなるのですが、走力を上げるためにも「ややきつい」と感じるペースで走るクセをつけることは重要です。「ややきつい」とは、「とてもキツイ」ではないので安心してください。基本的に、走り続けられる一定のペースを自分なりに設定して走っていれば、そしてペースをそれほど落とさなければ、そのうち「ややきつく」なります。慣れてくると、「ややきつい」が心地よくなってくると思います。逆に汗もかかずに息も全然乱れない状態だとペースを上げた方がよいサインです。

 

 

フォームは基本的に自由ですが、効率良く走るために以下の2つだけ意識してみてください。
1.カラダを軽く前傾させる
2.足裏の真ん中(中足部)で着地する
1.については、・・・ムリに前傾させる必要はなく、カラダを気持ち前に倒すくらいの意識でOKです。
2.の着地についてですが、実際にはかかとで着地するものなのですが、「かかとで着地」と指導すると、つま先を極端に上げてかかとから地面に突き刺すようなフォームになってしまう傾向があります。・・・ですから、足裏の真ん中で地面をとらえるようなイメージを持つと、自然な形でかかと着地となり、効率の良いフォームで走ることができるのです。

  確かに初心者の意識すべきフォームのポイントは上記の2点でしょう。大局的な姿勢と末端意識の接地についてのポイントです。初心者に骨盤や肩甲骨がどうだとか、脚の外旋と遊脚の振出だとか、細かなことを言っても混乱するだけでしょう。
 姿勢も細かく言えばいろいろあるのですが、一言で言えばやはりこの「軽く前傾」でしょうか。あくまで「軽く」です。言い換えれば「きもち前傾」とか「ビミョーに前傾」という感じです。どうしても前傾を意識しすぎると着地が前方になる人がいるからです。
 そして中足部着地は、あくまで主観イメージです。実際の客観的動作は上記の通りカカトから接地、その直後に前方に接地点が移動しているのでしょうが、接地時間が短時間すぎて意識することができないでしょう。よって主観イメージでは中足部着地、もう一つ加えるとすれば、着地するときの脛(すね)角度もやや前傾を心がけると、上にあるような、かかとから地面に突き刺すような着地になることは絶対的に避けられると思います。

 

体幹の中心軸を安定させることは、初心者であっても重要です。その場合、体幹を支える骨盤の安定が不可欠で、補強するならばそれを最優先させるのがおすすめ。そして、骨盤を安定させるなら、おしりの筋肉を鍛えることが必要になります。

  この筋トレも、あれこれやろうとすると初心者に対しては、ランニングの敷居を上げてしまうでしょう。そんな時間があったら走った方がいいですしね。
 そこで、臀部(尻)の筋肉にフォーカスして単純な筋トレのみ紹介されています。たしかに1ヶ所と限定すれば、臀部というのはなるほどです。上記のように骨盤を安定させるだけでなく、推進力を増す脚部の裏側の大きな筋肉ですので。

 

スタート直前に興奮していると脳からアドレナリンが出て糖が消費されやすくなる。しかもオーバーペースになりがち。スタートはリラックスして臨んだほうがいい。

 これもなるほどの情報です。フルマラソンは長丁場なので、スタート前から興奮していたり、走り始めてもあれこれと最初から頭を巡らせていると、知らぬ間に肝心の走りに使うべきエネルギーを消費してしまいかねません。というか無意識にそうなってしまうのです。
 以前に雑誌で、プロランナーが20キロまでは頭の中は眠っているような感じで何も考えないようにしていると書いてあったのを思い出しました。自分は音楽を聴きながら走ることが多いのですが、最近、走り始めはゆったりとしたリズムの音楽(バラード、映画音楽など)を聴くようにして脳のモードを調整するように意識しています。 

 

 この本がこれからランニングを始める人や初心者に向いているのは、マンガによる分かりやすさや物語性の臨場感などもさることながら、ドリルや筋トレ、ストレッチなどの走ること以外の補強項目が絞られているところだと思います。入門書によってはドリルや筋トレの紹介が多すぎて、これからランニングを始める人にとってはすごく重荷に感じてしまう内容のものが多いように思います。この本によってさらにランニングを始める人が増えるような気がします!

 

マンガでわかる新しいランニング入門 (IKEDA HEALTH BOOK)